【親の老後の事】母の車椅子を押して歩いて感じた事と、オンライン署名に賛同した話

親の老後あれこれ

こんにちは、Zukkaです。

先日、SNSで呼びかけられていた「Google map に車椅子専用のナビゲーション機能をつけてください」というオンライン署名に賛同しました。

署名サイトはこちらです

私自身は車椅子ユーザーではありませんが、署名した理由を書いていきます。

オンライン署名しようと思った3つの理由

私がこのオンライン署名に賛同しようと思ったのは、母を乗せた車椅子を押して街の中を歩くようになって、「え、ご飯を食べに行きたいだけなのに、なんでこんなに大変なの!?」とずっと思っていたからでした。

歩道って全然車椅子向きにはつくられていない

母が施設に入ってから2年ほど、母を乗せた車椅子を押して外出していた時期がありました。

母は圧迫骨折によって背中と腰が完全に曲がってしまっているので、施設では杖や歩行器を使って歩くリハビリをしていましたが、リハビリ以外で移動するときや外出する時は、危険ですしすぐに疲れてしまうので車椅子を使用していました。

外出許可をいただいて施設の近くの公園に散歩に行ったり、お昼ご飯を食べに出掛けていました。

施設の周辺は歩道も車道も舗装されているので、普段私が歩いているときには特に不便も感じず何も気にしていませんでしたが、母を乗せた車椅子を押して歩いてみたら本当に大変!

片側1車線の細い道の狭い歩道は他の歩行者とすれ違うのも大変ですし、数メートル歩く度に車が建物から車道に出るための段差があり、車椅子は車道側に斜めになりながらそこを下って登らなければなりません

今までは何も気にせず渡っていた横断歩道も、ほんの1センチ程度の段差でも普通に押していては車道に出るときにはガクンと大きく揺れ、歩道に戻る時には押してもなかなか登れずに、車椅子の向きを変えて背中側から車椅子を引っ張って段差を登ることも度々ありました。

車椅子でも利用できる飲食店ってとても少ない

公園などで散歩をしている分にはあまり問題はなかったのですが、一緒にご飯を食べに行きたいとなると車椅子で入れる飲食店は本当に少なくて、最初の内は大きなホテルの中の和食屋さんを予約して利用していました。

歩いて行ける範囲のホテルの飲食店はいくつかありましたが、車椅子で入れる所は限られていました。利用していたホテルはエレベーターも廊下も広いし、お店自体も広くて個室もあったので、他のお客様の目を気にすることもなく安心してくつろぐことができました。お値段はそれなりだったのですが、母の誕生日などの特別な日の食事が多かったので、まあ安心料かなと思って利用していました。

毎回同じではさすがに飽きるので、他の飲食店を探したこともありましたが、ネットで探しても「車椅子がOKかどうか」書いてある所はなく、載っているお店の入り口や店内の写真を見て判断するしかありませんでした。まず入口に段差があるお店が殆どなのと、車椅子が通れるだけの通路の幅と席周辺の余裕があるお店はあまりありませんでした。

駅ビルなら利用者も多いし車椅子の利用者に対する体制も整っているはず!と思って探しましたが、車椅子で入れる和食店は1軒しかありませんでした。

目的地まで辿り着くためには、どの道なら車椅子でも衝撃が少なくて、どの横断歩道を渡ってどのルートで行けば使えるエレベーターの前に出られるのか、など何回も下調べが必要でした。

エレベーター問題いろいろ

利用していた飲食店に辿り着くにはどうしてもエレベーターを使用して何回か昇ったり降りたりしなければならなかったのですが、途中の階から乗ろうとした時に1回で乗れる事は本当に珍しかったです。

駅ビルなのでもちろん混雑はしているのですが、時間をずらしたり、遠回りして車椅子や妊婦さん専用や優先のエレベーターを利用しても、誰も譲ってはくださらなかったので何回も待つ事になるのです。並んでいても後から来た人たちがどんどん乗ってしまうことも度々ありました。

「街も人も、車椅子に優しくないなあ」とビックリしました。

でもコレは、母の車椅子を押して歩いてみなければきっと分からなかった事だと思います。私はたまたま車椅子を押してみたので車椅子について書いていますが、杖を利用している方やベビーカーを利用している方なども同じような事で同じように感じていると思います。

自転車で走っていると、結構道路のデコボコや段差やちょっとした坂が気になったりしませんか?車椅子を押しているとその10倍くらい気になります。きっと乗っている本人は20倍くらい気になっていたと思います。

電車やバスで優先席を利用したくても出来なかったことはありませんか?車椅子を押しているとその10倍くらい不便なことがあります。きっとご自分で車椅子を利用している方たちは20倍くらい不便を強いられているのだと思いました。

まとめとお願い

私たちは全員、生きていればいつか高齢者になります。

今は何不自由なく暮らしていても、もしかしたら明日突然事故や病気で杖や車いすを利用しなければ歩けなくなるかもしれません。私のように両親や祖父母や兄弟や友人など、身近な人のお世話をする事になるかもしれません。

今は理解できなくても、その時に「街も人も優しくない」を実感することになるのだと思います。

でも、そうなる前にもう少し広い視野で周りを見て、考えて、想像して、出来る事がいくつもあって、これはその中でも最も簡単な「出来る事だと思うのです。

私が苦労して探していた車椅子OKの飲食店も、道路やエレベーターの問題も、Google mapに専用のナビ機能が付けばもっと簡単に解決できるようになるでしょう。

「Google mapに車椅子専用のナビゲーション機能をつけてください」オンライン署名サイトはこちらです

※署名をすると登録したアドレス宛に確認メールが届きます。署名以外の支援や会員プログラムは強制ではありませんので、署名のみで大丈夫です。

署名の内容を確認してもし共感していただけたら、上のサイトで署名をしてみてくださいね。

車椅子やベビーカーを利用する人も利用しない人も、思いやりと感謝の気持ちを持って、みんなが自分の住んでいる街を少しでも便利に利用できるようになると良いですよね。